ひとりひとりの良さを見つめて“やる気”を引き出すスクールIE

 「イード・アワード2018 塾 中学生/個別指導の部」でやる気スイッチグループの「スクールIE」が最優秀賞と、「講師が良い塾」「教材が良い塾」「面倒見の良い塾」「子どもが好きな塾」の4つの部門賞を獲得。スクールIE 部長 岩城雅彦氏に取材した。

教育・受験 中学生
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やる気スイッチグループ スクールIE事業本部 運営第2本部 部長 岩城雅彦氏
やる気スイッチグループ スクールIE事業本部 運営第2本部 部長 岩城雅彦氏 全 7 枚 拡大写真
 高校受験に向けていよいよラストスパートを迎える。昨今叫ばれている“教育改革”や“入試改革”を背景に、受験とその先の将来に向けて、日頃の学習とどう向き合うべきか、あるいはどのように“やる気”を継続できるかにさまざまな不安をもっている家庭も多いのではないだろうか。

 2018年12月に実施した「イード・アワード2018 塾 中学生/個別指導の部」では、やる気スイッチグループの「スクールIE」最優秀賞を受賞。同時に「講師が良い塾」「教材が良い塾」「面倒見の良い塾」「子どもが好きな塾」の4つの部門賞も獲得した。スクールIE 部長 岩城雅彦氏に、サービスへのこだわりや今後の展望について聞いた。

講師の質、モチベーションを高める個性診断とオーダーメイド教材が評価



-- 「イード・アワード2018 塾 中学生/個別指導の部」の最優秀賞と、部門賞で、「講師が良い塾」「教材が良い塾」「面倒見の良い塾」「子どもが好きな塾」の受賞、おめでとうございます。

 ありがとうございます。総合満足度だけでなく、数多くの部門賞をいただけて、非常に嬉しいです。

 「講師が良い塾」では、講師に対する取組みに高い評価をいただいたと考えています。個別授業の方法や宿題の出し方、カリキュラムの作り方など、生徒の学習効果をいかに上げていくかという教務系の研修、講師と生徒の関係性の質をいかに高めるかというコーチング系の研修の双方を、全講師が初期の段階から受講しています。

 初期の段階だけ研修を行っても、徐々に崩れてくることがありますので、教室長が定期的に、現場で講師研修に取り組んでいます。私たちが継続して実践してきた質の向上へのこだわりは間違っていなかったと感じています。

--講師の方々の表彰制度などもあるのでしょうか。

 年に1回講師コンテストがあります。全国約20,000人の講師の中で、各教室から代表を出して地区予選を行います。2019年は14ブロック24代表が選出され、東大で開催した最終コンテストでは優勝・準優勝・三位を表彰しました。最終コンテストのようすは、全国の講師にも視聴できるようYouTubeのライブ配信を行いました。今回、私はコンテストの審査委員長を務めましたが、重要なポイントを同時解説しました。こうした映像はアーカイブされて、研修の資料にもなりますので、現場の講師が実際の授業にフィードバックすれば、さらに授業のクオリティが高まると考えています。

やる気スイッチグループ スクールIE 部長 岩城雅彦氏やる気スイッチグループ スクールIE 部長 岩城雅彦氏

 「教材の良い塾」では、生徒ひとりひとりに個性診断テストと学力診断テストを行い、面談をふまえて「夢SEED」という“オーダーメイドテキスト”を作っていることが評価に繋がったと思います。

 それぞれのお子さまにはそれぞれの個性、いわゆる性格特性があります。私たちは入塾時に独自の個性診断テスト(ETS)を実施して、お子さまの個性を把握させていただいています。また、現状の学力で何ができて何ができていないのかといったことを学力診断テスト(PCS)で小単元レベルまで客観的に把握して、生徒ひとりひとりに合わせた、世界でひとつのオーダーメイドテキストを作成し、実際の指導方法に反映しています。

子どもには絶対に良いところがある



--オーダーメイドテキストについて詳しく教えてください。

 それぞれの子どもには絶対に良いところがあります。やる気スイッチグループには「全世界一人ひとりの"宝石"を見つけること、そしてそれを輝かせることを全力でサポートし、人々が"やる気スイッチ"を入れ、"自分力"を発揮しながら幸せに生きる社会の創造に貢献する。」という理念があります。その良いところ、いわゆる宝石は一体どこなのかを見つける。そして、それを輝かせることを全力でサポートする。良いところを我々が見つけて、そこを伸ばしていく。そのことによって“自分力”、自分もできるんだという「やる気スイッチ」を入れて、自分の足で歩んでいく。それがすべて我々の教育の原点であり、こだわりです。

 たとえば「個性診断テスト(ETS)」では、どういう性格特性なのかを読み解いて、生徒への対応を変えながら良いところを引き出していきます。気持ちで動くタイプならば、先生がほめてくれるから宿題も頑張ろうとなりますが、そうではないタイプのお子さまもいます。これをやるとあなたにとってどういうメリットがあるかという問いかけをして、なるほどと本人が納得すると動いていけるタイプもいます。やはり「やる気スイッチ」の入れ方も、どこにスイッチがあるのかは、ひとりひとり違うのです

個性診断テスト(ETS)結果帳票(サンプル)個性診断テスト(ETS)結果帳票 サンプル

 「学力診断テスト(PCS)」は、学力面で輝いているところは何か、伸ばすところは何かを見つけるためのツールです。生徒ひとりひとりに寄り添って、その子をしっかり見て、どういう指導が必要なのかを判断していきます。

--「個性診断テスト(ETS)」や「学力診断テスト(PCS)」に対する生徒からの反応はいかがですか。

 「個性診断テスト(ETS)」は生徒たちも面白がっています。高校生くらいになると、たとえば、講師が「負けず嫌いなところがあるね」「計画を立てるのが好きだね」というと「あるある!」となります。「学力診断テスト(PCS)」も、「ここはわかってるけれど、ここはちょっと忘れてしまっているよね」といった話をすると「先生これで全部わかってしまうんですね」「たしかにこのあたりから本当に怪しい」と言ってくれたりして、しっかりと見てもらえているという安心感が伝わってきます。

学力診断テスト(PCS)結果帳票 サンプル学力診断テスト(PCS)結果帳票 サンプル

オーダーメイドテキスト サンプルオーダーメイドテキスト サンプル

保護者とも生徒とも、頻度の高いコミュニケーション



--「面倒見の良い塾」という評価についてはいかがでしょうか。

 基本的に4か月に1回の「保護者面談」と、特に受験生である中3生については、9月以降にさらに3回の面談を実施しています。もちろん、それ以外でも随時、保護者の方とは面談させていただくことはあります。また、「定期連絡」として、月に1回は電話で保護者の方に状況のご報告をさせていただき、その中で保護者の方が感じていることを指導に反映させています。キャッチボールをしながらやっていくという形です。

 毎回の授業に関しては「個別指導報告書」で、どのような授業をしたのか、何ができたのか、何が課題として残っているのか、今後どんな指導をしていくのかといった報告をまとめています。それをその日のうちに生徒が持ち帰り、保護者の方にお渡しして確認印をいただき、双方向でやり取りしています。コミュニケーションの頻度は非常に高いと思いますので、「面倒見の良い塾」という評価になったと感じています。

--「子どもが好きな塾」という評価は、「教材」「講師」「面倒見」という3つの良さが下支えになっているということですね。

 そうですね。「子どもが好きな塾」に選ばれたことはとても嬉しかったです。まず、講師と生徒との相性が本当に大切だと考えています。生徒にぴったり合った講師を最初にアジャストしてスタートしたうえで、関係性の質を高めていきます。

 「目標達成ミーティング」という生徒・講師・教室長による学習の戦略会議では、現状はどうなのか、この先どう攻めていくかといったことを話していきます。保護者の方もご希望があれば同席していただくことも可能ですが、基本的には生徒・講師・室長との三者で実施しています。

 また、教室長と生徒とのミーティングでは、コーチング手法を用いて担当している講師に直接言い難いことや、たとえば、少し慣れてきて講師との関係も緩みが見えてきたといったケースも含めて、講師は参加せずに生徒と教室長が直接話をしていきます。やはり、講師との相性と、その後の細かいミーティングによって、生徒から好きな塾との評価をいただいたのかなと思います。我々が大切にしている部分で評価をいただいたので本当にありがたいです。

システムありきではなく、マーケットインの考え方で進化する



--ほかの塾と異なる特徴やこだわりを教えてください。

 学習塾は、こういうシステムを作りました、こんな塾ですから入ってくださいというような“プロダクトアウト”の形でやっているところが多いように思います。私たちは、保護者の方や生徒とのコミュニケーションの中で、さまざまな声を聞きながら、ひとりひとりに合わせて修正を加え続けていますので、プロダクトアウトではなく“マーケットイン”の考え方です。

 そのためか、在籍期間も他塾と比べて長いと言われています。受験前だけではなく、受験後も通い続けたり、高校受験だけでなく、大学受験前から再び通う生徒も多くいます。

 生徒からは「教えてくれる先生が自分に合っている」「先生が大好き」という声が多くあります。教室長など担当講師以外も、積極的に声をかけていますので、自分のことをしっかりと見てくれていると感じているのではないでしょうか。それで居心地の良い場所になっていると思います。授業のときは集中しますが、それ以外の時間では、本当に温かい雰囲気の教室になっていると思います。

--教室のコースについて教えてください。

 生徒1人と講師1人の「1対1」のコース、講師1人に対して生徒2人の「1対2」の2つのコースがあります。

 学習効果を上げるには、解説だけでなく、それに基づいた演習を繰り返してどれだけやれるかがポイントです。子どもたちは長い説明になると集中を欠いて、聞いてないことが結構あるんです。講師には、解説をいかにコンパクトにできるかという力量が求められます。その意味では、1対2のコースでは解説と演習を交互に繰り返し、細かく演習を入れていくので、理解と定着が図られ学習成果が上がります。1対2の場合、生徒の学年や科目は必ずしも一緒ではないので、学年を超えて交流することで上級生からアドバイスをもらえるなど、3人がとても良い関係を作っています。1対1で開始して、途中1対2に変えることも可能です。月単位で変更することができます。

--入会されるタイミングはいかがでしょうか。

 小中高いつでも入会できますので、小学生から入会する方もいますしさまざまです。早くから始めれば、目標に向かって登っていく坂はその分緩やかになりますが、その場合にどのような生活スタイルになるかを理解していただくことは大切です。5年生、6年生になってから急に中学受験をしたいというケースもありますので、それぞれの状況でこれからするべきこと、メリットやデメリットを、入会に至る面談の中でお話ししています。

 高校受験もご家庭によってさまざまですが、中学3年生になってから入会するケースがもっとも多いです。ただ、地域によって高校入試における内申点の扱いが異なり、たとえば中学1年生からの内申点が評価対象になる埼玉県では、早い学年から入塾を考えるケースもあります。部活を熱心にやっているお子さまは、3年生の6月ごろに大会があり、勝ち進むとそれ以降も続き、なかなか受験モードに切り替えることができません。しかし、部活が忙しいからこそ、本来は早く受験勉強を始めるべきともいえます。積み残しが多いと受験に間に合いませんので、できるだけ早く受験勉強を始めることをお勧めします

家庭でも自分で考える癖をつける



--初等教育から高等教育まで教育改革が控えています。これからの教育を受ける子どもたちと、その保護者にアドバイスをお願いいたします。

 教育改革では、“思考力・表現力・判断力”を身に付けることが重要視されています。これらの力を身に付けるためには生徒ひとりひとりの良いところはどこなのかを見つけ、それに基づいて自信をもたせることがとても大切だと考えています。

 私たちの理念では、“自分力”を発揮することを掲げてきましたが、こうした主体性や思考力が必須となる時代が来ることを、20年以上前から予測してきたわけです。これからの時代を生き抜くには、やはり自分でしっかりと考え、その考えに基づいて自分で動いていくことが必須になります。

 ご家庭でも、お子さま本人が自分で“考える”癖をつけると良いと思います。なかなか難しいかもしれませんが、保護者の方と本人との関係性が大切です。本人との関係性でとても悩んでいらっしゃる保護者の方も多く、いろいろなお話を伺うと、お子さまのことをしっかりと見てあげるという視点が少し弱いのではないかとも感じます。

 我々がまず宝石はどこかを見つけるのと同じように、ご家庭でも宝石を見つけて、それを磨いていく。それが自信につながることによって、お子さまは自分で動けるようになります。

やる気スイッチグループ スクールIE事業本部 運営第2本部 部長 岩城正彦氏「子どもには絶対に良いところがある。その良いところ、いわゆる『宝石』は一体どこなのかを見つける。そして、それを輝かせることを全力でサポートしています」(岩城氏)

--英語4技能の対策についてはいかがでしょうか。

 英語4技能の強化については、各教室で研修を進めています。やる気スイッチグループは、英語ネイティブ講師のいる英会話教室の「WinBe」や「KidsDuo」といった英語学童教室がありますので、今後は連携を増やしていきたいと考えています。すでに英語のブランドがあるグループ内での連携は、今後のスクールIEの大きな強みです。

受験や学年末テストに向け「冬期講習」でしっかりと準備



--これからの時期に向けて、ご家庭へのアドバイスをお願いいたします。

 冬は受験生にとっては、最後の追い込みです。受験をしない学年のお子さまにとっても、実は冬は重要です。特に3学期は、年間を通じてもっとも学習内容が難しくなる時期です。学年末のテストでは、年間すべての学習範囲が出題され、総合的な学力が問われる場合があります。

 自信を得るには、やはりテストで良い点を取ることが有効です。良い点数を取ると、さらに頑張ろうという気になり、逆に点数が悪いと、もういいや、勉強ダメだからと投げてしまう。学年末のテストでしっかりと点数を取ることが“やる気スイッチ”を入れる一番の方法ともいえるのです。そのためには、「冬期講習」を利用するなど、しっかりと準備を進めると良いと思います。

--ありがとうございました。

 岩城氏とのインタビューを通じて感じたのは、子どもたちひとりひとりに対する「スクールIE」の信念の強さと深い優しさ。子どもには絶対に良いところがある、それを見つけて輝かせるという徹底した確信と実践がある。子どもと毎日接している保護者だからこそ、子どもの“できない”面ばかりに目を向けるのでなく、“今できている”ことや、ありのままの子どもに目を向けることが、新しい時代の学びに向けて大切なこととなるだろう。

イード・アワード2018 塾 中学生/個別指導の部  受賞トロフィー

《佐久間武》

佐久間武

早稲田大学教育学部卒。金融・公共マーケティングやEdTech、電子書籍のプロデュースなどを経て、2016年より「ReseMom」で教育ライターとして取材、執筆。中学から大学までの学習相談をはじめ社会人向け教育研修等の教育関連企画のコンサルやコーディネーターとしても活動中。

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