【中学受験】公立中高一貫校の受検生の半数以上が習い事・クラブと両立

 公立中高一貫校の受検生の半数以上が、習い事やクラブを辞めずに受検勉強と両立させていたことが、栄光ゼミナールが2020年4月27日に発表した調査結果より明らかになった。私立・国立中学校の受験生はおよそ5人に1人が習い事やクラブと受験勉強を両立させていた。

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習い事やクラブを続けた時期(「私立・国立中学受験編」と「公立中高一貫校受検編」の比較)
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 公立中高一貫校の受検生の半数以上が、習い事やクラブを辞めずに受検勉強と両立させていたことが、栄光ゼミナールが2020年4月27日に発表した調査結果より明らかになった。私立・国立中学校の受験生はおよそ5人に1人が習い事やクラブと受験勉強を両立させていた。

 増進会ホールディングス(Z会グループ)のグループ会社である栄光が運営する栄光ゼミナールが実施した受験生アンケートは、2020年春に中学受験をした受験生と保護者を対象に実施したもの。調査結果は「私立・国立中学受験編」と「公立中高一貫校受検編」に分かれている。調査日程は2020年1月19日~3月12日。

 「受験・受検を最初にしようと考えたのは誰か」という質問に対して、私立・国立中学を受験した家庭の半数以上が「母」と回答。公立中高一貫校受検では、「母」のほかに「本人」「父」の割合も高く、きっかけに違いがみられた。

 習い事やクラブについて聞いたところ、公立中高一貫校の受検生の51.5%が「辞めずに続けた」と回答。私立・国立中学の受験生は21.9%で、公立中高一貫校の受検生は半数以上、私立・国立中学の受験生はおよそ5人に1人が習い事やクラブを辞めずに続けていたことも明らかになった。

 「私立・国立中学受験編」の調査結果によると、志望校を決定するうえで重視したポイントは受験生・保護者とも「教育方針・校風」が多い。また、受験生は「校舎や設備が整っている」「クラブ活動が充実している」など、学校生活に関する項目を重視。保護者は「中高一貫指導」「大学進学実績」など、学習内容や進路に関する項目を重視していた。

 受験とはどのようなものだったかを聞いたところ、受験生は「学力の向上に役立った」「自分の力を試すことができた」など、学力面の印象が強い。一方、保護者は「精神的な成長に役立った」が非常に多く、学力だけではない成長を感じていた。

 受験生にとって受験に立ち向かうために必要なこと・ものは、「困難に立ち向かう強い気持ち」「志望校への憧れ」が多かった。ほかに、「家族の協力や理解」「友人や競い合うライバル」といった、周囲の人たちの影響も重要だと感じている受験生も少なくなかった。受験を乗り越えるうえで精神的な支えになってくれた人は、「母」77.6%が最多。「塾の先生」75.3%、「塾の友達」55.7%、「父」52.1%が続いている。

 「公立中高一貫校受検編」の調査結果によると、志望校を決定するうえで重視したポイントは、受検生・保護者とも同じ項目を重視する傾向にあり「学校の教育方針・校風」「中高一貫指導」が多かった。

 「受検とはどのようなものだったか」という質問に、受検生は「学力の向上に役立った」「自分の力を試すことができた」「精神的な成長に役立った」などが多かった。保護者は「精神的な成長に役立った」が非常に多く、学力だけではない成長を感じていた。また、保護者の5人に1人が「親の経済的な負担が大きかった」と感じていた。

 受検生にとって受検に立ち向かうために必要なこと・ものは、「困難に立ち向かう強い気持ち」が最多。ほかには、「友人や競い合うライバル」「家族の協力や理解」「塾の先生からのアドバイス」という回答も多かった。受検を乗り越えるうえで精神的な支えになってくれた人は、「母」82.5%、「塾の先生」76.7%、「父」57.3%、「塾の友達」47.6%の順に多かった。

《外岡紘代》

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