インフルエンザ、子どもの予防接種遅らせないで…小児科医会

 日本小児科医会は2020年9月17日、厚生労働省がインフルエンザワクチンを65歳以上など定期接種対象者への優先接種を呼びかけているのを受け、「小児への接種時期を一律に遅らせることは避けるべき」との見解を公表した。

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 日本小児科医会は2020年9月17日、厚生労働省がインフルエンザワクチンを65歳以上など定期接種対象者への優先接種を呼びかけているのを受け、「小児への接種時期を一律に遅らせることは避けるべき」との見解を公表した。

 厚生労働省では、新型コロナウイルス感染症の流行が懸念される中、インフルエンザワクチンの需要が高まる可能性があるとの理由から、原則として10月1日から予防接種法に基づく定期接種対象者(65歳以上の人など)に接種を行い、小児などそれ以外の人は10月26日まで接種を待つよう協力を呼びかけている。9月11日付で厚生労働省新型コロナウイルス感染症対策推進本部が事務連絡を発出している。

 これに対して、日本小児科医会公衆衛生委員会は9月17日、「今季インフルエンザワクチン優先接種順に関する日本小児科医会の解釈」と題した文書を公表した。日本感染症学会が医療関係者やハイリスク者、乳幼児から小学校低学年へのインフルエンザワクチン接種を強く推奨していることから、「小児への接種時期を一律に遅らせることは避けるべき」との考えを提示。「乳幼児はインフルエンザ脳症のリスクがあることからハイリスク群であり、優先順位は高い」とも記している。

 また、インフルエンザワクチン供給状況が今季は連年より早期に完了する予定であることから、「高齢者だけを早期に完了する接種計画を立てるのではなく、ほかの年齢層で接種が必要な方への接種も考慮すべき」と指摘。「乳幼児・学童への接種を遅らせることによる影響の有無についての検討が十分でなく、小児への不利益が生ずるなどの不安が残る」としている。

 このほか、例年通り10月前半から接種を予定し、すでに予約が完了している医療機関もあることから、「予約の変更などにより混乱が起こる可能性がある」と記載。厚生労働省のポスターで「お示しした日程はあくまで目安であり、前後があっても接種を妨げるものではありません」と明記されていることから、各医療機関がそれぞれの判断をもとに接種対象者や時期を決めても問題はないとの考えを示している。

《奥山直美》

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