高校生の不安「成績が伸びない」6月~10月で増加

 高校生は、「勉強へのモチベーション」を学習面での課題にあげる生徒がもっとも多い一方、2020年10月には6月よりも「成績が伸びないこと」を課題にあげる生徒が全学年で増加していることが、東進ハイスクールを運営するナガセの調査で明らかになった。

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現在、学習面でもっとも課題だと思うこと
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 高校生は、「勉強へのモチベーション」を学習面での課題にあげる生徒がもっとも多い一方、2020年10月には6月よりも「成績が伸びないこと」を課題にあげる生徒が全学年で増加していることが、東進ハイスクールを運営するナガセの調査で明らかになった。

 調査は、年2回(6月と10月)に実施する「全国統一高校生テスト」を受験した高校生を対象に実施した。回答数は2020年10月は7万7,223件、6月は7万3,795件。

 学習面での課題についての調査では、回答を「成績が伸びないこと」「勉強そのもの、勉強のやり方」「勉強へのモチベーション」「特に課題はない」の4つに大きく分類し、その傾向を分析。10月はすべての学年で「勉強へのモチベーション」を課題とする生徒がもっとも多く、高3の38.7%、高2の48.5%、高1の52.2%があげた。

 「成績が伸びないこと」を課題にあげる生徒は高3で34.4%、高2で22.9%、高1は18.0%となり、学年が上がるにつれて「模試の得点が伸びない」「勉強しても成績が伸びない」といった成績の伸び悩みを心配する生徒が増加した。

 6月の調査と比較すると、「勉強へのモチベーション」を一番の課題とする生徒は全体で6月49.4%、10月44.3%ともっとも割合の多い傾向に変わりないが、「勉強そのもの、勉強のやり方」をあげる生徒に比べ、「成績が伸びないこと」の悩みは全学年で増加する。

 「成績が伸びないこと」をあげる生徒は、高3では6月の25.5%から10月には34.4%に増加、高1では6月の9.8%から10月には18.0%に増加し、大学受験を控えた高3や、初めて高校での学習に取り組む高1に、成績への課題が増える生徒が多かった。

 学習計画や学習の不安を誰に相談するかとの質問では、全学年で「友人」が最多となり、高3で29.5%、高2で25.7%、高1で25.0%だった。

 「塾・予備校の先生・スタッフ」は高3で27.4%、高2で22.1%、高1で16.4%と学年が上がるにつれ増加。一方、「保護者」は高3で11.9%、高2で17.1%、高1で21.4%と学年が上がるにつれて減少する傾向がみられた。

《勝田綾》

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