早稲田大、オンライン授業調査…満足度3割から5割に向上

 早稲田大学は2021年5月17日、オンライン授業に関する調査結果(2020年度秋学期)を公表した。春学期から秋学期にかけてオンライン授業に満足したと回答した割合が31.8%から52.1%に向上していた。

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オンライン授業に関する調査結果(2020年度秋学期)
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 早稲田大学は2021年5月17日、オンライン授業に関する調査結果(2020年度秋学期)を公表した。春学期から秋学期にかけてオンライン授業に満足したと回答した割合が31.8%から52.1%に向上していた。

 早稲田大学大学総合研究センターは、春学期の調査に続いて、秋学期の2021年2月3日~17日にかけて、早稲田大学の全学生を対象に、オンライン授業アンケート調査を行い、9,684件(回収率:20.6%)の回答を得た。春学期と同様、新型コロナウイルス感染症拡大に伴う学習・生活への影響、オンライン授業の現状や課題等について調査した。

 春学期から秋学期にかけて、学生生活やオンライン授業に満足している(「まあまあ満足している」+「満足している」)割合が、大学生活全体では18.4%から33.3%、オンライン授業では31.8%から52.1%へ増加した。また、91.2%の学生が「自身にとって有益であったオンライン授業はあった」と回答し、55.5%の学生が「満足いかなかった授業はあった」と回答した。前者の割合は、春学期とあまり変化していないが、後者の割合は73.7%から55.5%へ大きく減少した。

 オンライン授業の改善点について春学期と同様の項目(複数回答可)で聞くと、春学期で改善点として回答の多かった「課題が多い」(63.0%→43.7%)や「目や耳、肩など身体的な疲れをより感じる」(61.8%→51.2%)、「友達と一緒に学べず孤立感を感じる」(58.1%→50.5%)、「課題提出ができているのか不安だった」(52.9%→42.0%)は、秋学期においても改善点としてあげられているものの、春学期と比べ値は減少した。

 学生にとってもっとも有益であった授業と、満足いかなかった(不満のある)授業それぞれの授業方法については、春学期と同様の傾向が示された。もっとも有益な授業では、「小テストやレポートなどの中間課題がある」69.9%、「課題に対するフィードバックがある」69.7%、「授業内容や授業の進め方に学生の意見が反映される」57.0%といった項目で肯定的な回答が多くみられた。

 一方、不満のある授業については、「小テストやレポートなどの中間課題がある」(65.8%)では肯定的な回答はあるものの、「課題に対するフィードバックがある」(22.2%)や、「授業内容や授業の進め方に学生の意見が反映される」(8.8%)といった項目の肯定的な回答が、もっとも有益な授業と比べ少ない傾向にあった。

 アンケート結果から、2020年度における秋学期のオンライン・ハイブリッド授業は、春学期にみられた課題を改善しつつ、学生の満足度は向上していることが明らかになった。今後も、授業内容や教員・学生それぞれの特性を考慮しつつ、対面授業とオンライン授業の双方の利点を組みあわせた、より効果的な「ハイブリッド授業」の実施を推進していくという。

《田中志実》

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