家庭科「資産形成」導入…高校生の7割「投資してみたい」

 スタディサプリは2022年3月24日、4月より高校の家庭科で「資産形成に関する授業」が開始されることを受けて、高1・2年生と保護者を対象に実施したアンケートの結果を発表した。

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実際に投資してみたいと思う?
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 スタディサプリは2022年3月24日、4月より高校の家庭科で「資産形成に関する授業」が開始されることを受けて、高1・2年生と保護者を対象に実施したアンケートの結果を発表した。

 調査は高校1年生または高校2年生とその保護者を対象に、高校生は2022年2月10日~14日にLINE、保護者は2月17日~18日にマクロミルにて行われた。有効回答数は高校生500人(男子161人、女子339人)、保護者310人(男性155人、女性155人)。

 「資産形成」に関する授業が始まることを受け、高校生に「投資の授業は楽しみですか」と尋ねたところ、「楽しみ」との回答は65.2%、「楽しみではない」との回答は34.8%であり、高校生の約7割が投資に関する授業を楽しみにしていることがわかった。また、保護者に高校生が投資の授業を受けることについてどう思うか尋ねたところ、「良いと思う(肯定的)」との回答が77.7%であり、8割近い保護者が肯定的にとらえていることがわかった。高校生の自由記述からも、「投資の話が最近よく出るから、知らないと何が起きているのかわからなくなりそうだから(楽しみ)」(高1女子)、「PayPayのボーナス運用をもう始めているが、詳しくは知らないため(楽しみ)」(高1男子)等、肯定的な意見が多くみられた。

 「投資についてどんな印象をもっていますか」と尋ねると、「難しそう(60.0%)」との回答がもっとも多く、「失敗して借金を背負うということをよく聞くから。何となく、社会的に必要だとは思うけど、自分がやったら失敗しそうだから怖い」(高1女子)等の意見が寄せられた。しかし一方で「楽しそう(29.4%)」、「勉強になりそう(29.2%)」と明るい印象をもつ生徒も一定数以上みられ、「増えれば楽しいと思う。増えるためには勉強が必要だと思うけど」(高2女子)等の意見が寄せられた。

 さらに、高校生に「実際に投資をやってみたいですか」と尋ねたところ、「投資をしてみたい(65.2%)との回答がもっとも多く、「すでに投資をしている(2.4%)」との回答も少数ながらみられた。「ちゃんと原理やしくみを勉強して安全に投資できるなら、楽しそうだからやってみたい」(高1女子)、「ハマらない程度に自分で稼いだお金で少しやってみたいと思っている」(高1女子)等、まずはきちんと勉強し、自分で稼いだお金で投資にチャレンジしたいという回答が多かった。

 調査ではまた、保護者を対象に「高校生の子供とお金の話はしていますか」と尋ねたところ、「月1回程度(29.0%)」がもっとも多かったが、ついで「お金の話はしない(18.1%)」という結果となり、日ごろあまりお金について話題にしていない実態が浮かんだ。

 今回の「資産形成に関する授業」アンケート調査より、高校生・保護者共に「資産形成」に関する学びに期待しているようすがわかった。高校生は「投資は難しそう」としつつも、「楽しみ」としている生徒が多いようだ。しかし一方で、お金の会話は月に1回程度~しないという家庭が多く、お金の話題はハードルが高いようだ。高校家庭科で「資産形成」について学ぶことで、家庭内に新たなコミュニケーションが生まれることも期待される。

《木村 薫》

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