【中学受験】学力差を感じる親は8割以上…学校の受験学習は賛否

 イー・ラーニング研究所は、子供がいる親を対象に「2022年:学校教育と受験に関する意識調査」を実施し、結果を公表した。中学受験によって発生する子供の学力差を感じる親は多いものの、学校での受験学習の必要性については賛否が分かれることがわかった。

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中学校受験を目標とする子供たちとそうでない子供たちで、学力に差があると思うか
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 イー・ラーニング研究所は、子供がいる親を対象に「2022年:学校教育と受験に関する意識調査」を実施し、結果を公表した。中学受験によって発生する子供の学力差を感じる親は多いものの、学校での受験学習の必要性については賛否が分かれることがわかった。

 調査は2022年10月4日~10月25日、子供をもつ親を対象に紙回答で実施した。有効回答数は435人。

 「中学校受験を目標とする子供たちとそうでない子供たちで、学力に差があると思うか」という質問で、83%が「はい」と回答しており、多くの親が中学受験による学力差を感じていることがわかる。さらに、「小学校でも中学校受験に関連した学習を行ってほしいと思いうか」の問いに約半数が「はい」と回答している。

 また、受験学習の中でも、7割以上が「応用問題に触れる」ことを求めており、受験を目的としていなくても、基礎にとどまらない発展的な学習について、学校でも扱うことを求める声があるといえる。その一方で、「受験のために学校に通うわけではない」「全員が受験するわけではない」といった理由から、学校教育と受験教育を区別して考える親が多いこともわかる。

 「小学校で、学力別のクラスに分けた学習を行ってほしいと思うか」については、57%が「はい」と回答している。学力別のクラス分けをしてほしい教科は、1位の「算数」、2位の「英語」が圧倒的に多い結果となった。苦手意識をもたれやすい算数やグローバル化にともない必修化された英語は、よりそれぞれの子供の習熟度にあわせて的確に伸ばすべきと考えられていることがうかがえる。

 「受験をする予定がない場合も、家庭でも中学受験に関連した学習を行うべきだと思うか」については、49%が「はい」と回答している。また、「はい」と回答した人に「家庭で中学受験に関する学習をする際に、どのような学習方法が良いと思うか」と尋ねたところ、約9割が「PC・タブレットを使った学習を行う」と回答した。手軽なデジタルツールを活用することで、学校や塾だけでなく、家庭でも発展的な学習ができる点に期待が高まっていると考えられる。


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《中川和佳》

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