【共通テスト2024】受験生にとってチャンスの年、現行課程最後の試験始まる

 令和6年度(2024年度)大学入学共通テスト(旧センター試験、以下、共通テスト)が、2024年1月13日に開始された。864の大学(大学・専門職大学・短期大学数)参加のもと、14日までの2日間、実施される。

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1月13日朝の東京工業大学大岡山試験場(大岡山キャンパス)のようす
1月13日朝の東京工業大学大岡山試験場(大岡山キャンパス)のようす 全 4 枚 拡大写真

 令和6年度(2024年度)大学入学共通テスト(旧センター試験、以下、共通テスト)が、2024年1月13日に開始された。864の大学(大学・専門職大学・短期大学数)参加のもと、14日までの2日間、実施される。

 大学入試センターによると、午前8時現在、交通機関の遅延等について大学からの報告はないという。

 東京都目黒区の東京工業大学大岡山試験場(大岡山キャンパス)では、13日午前8時に開門し、多くの受験生が広いキャンパス内を会場に急ぐ姿が見られた。同試験場では3,093人が受験する予定だ。

 1月11日に大学入試センターが発表した確定志願者数は491,914人で対前年度比20,667人減。センター試験、共通テストを通じて50万人を割ったのは1992年度センター試験以来の32年ぶりとなる。

 さらに、現役志願率(2024年3月高等学校等卒業見込者現役生のうち共通テストに出願した者の割合)は45.2%で過去最高となった。なお、参加大学は過去最多だった前年度より4大学減少し707大学。ほかに専門職大学10大学、短期大学147大学のあわせて864大学が参加する。

 2025年度入試は新学習指導要領(新教育課程)に対応し、共通テストの教科・科目の再編など、大掛かりな変更があり、現行での実施は今年が最後となる。ただし、旧教育課程履修者向けには経過措置がとられることになっている。

 駿台予備学校 入試情報室部長の城田高士氏は「今年は受験生にとって『チャンスの年』だとお伝えしたいです。少子化により近年の大学入試への志願者は減少傾向にあり、数字の上では大学全入時代と言われています。共通テストにおいても受験者数は減少しているので、努力している受験生には年々チャンスが広がっていると言えるでしょう。それに加えて、2025年度には新課程入試が導入されるため、2024年度の受験生は安全志向が見られます。過去にも、カリキュラムの変更やセンター試験から共通テストへの移行など、変化の前年には安全志向が強まる傾向がありましたが、今回もその動きが同様に数字に反映されています。」と語る。

 共通テスト1日目の1月13日には、午前9時30分~11時40分に地理歴史(世界史A/世界史B/日本史A/日本史B/地理A/地理B)、公民(現代社会/倫理/政治・経済/倫理、政治・経済)、午後1時~2時20分に国語、午後3時10分~6時10分に外国語(英語:リーディング/ドイツ語・フランス語・中国語・韓国語:筆記/英語:リスニング)の試験が実施。2日目14日には、午前9時30分~10時30分に理科1(物理基礎/化学基礎/生物基礎/地学基礎)、午前11時20分~12時30分に数学1(数学I、数学I・数学A)、午後1時50分~14時50分に数学2(数学II/数学II・数学B/簿記・会計/情報関係基礎)、午後3時40分~5時50分に理科2(物理/化学/生物/地学)が実施され、遅延のない会場では14日午後5時50分に全日程が終了する予定だ。

 データネット(ベネッセ・駿台)、東進、河合塾、代々木ゼミナール等では教科終了後から即時分析を開始し、Webサイト等で配信する。また、各日夜には大学入試センターや新聞各社が問題・解答速報を即日公開。2日目の14日夜には、データネット(ベネッセ・駿台)、東進、河合塾は2日目夜に予想平均点を発表する予定だ。

 なお大学入試センターの発表は下記の予定となっている。

  • 平均点・最高点・最低点・標準偏差等:中間発表1月17日、最終発表2月5日

  • 得点調整の有無:1月19日
    ※本試験において、地理歴史の世界史B/日本史B/地理Bの間、公民の現代社会/倫理/政治・経済の間、理科2の物理/化学/生物/地学の間で20点以上の平均点差が生じ、これが試験問題の難易差にもとづくものと認められた場合、得点調整が行われる。ただし、受験者数1万人未満の科目は対象外。なお、2023年は理科2において、平均点がもっとも高い「物理」ともっとも低い「生物」の差が23.65点となり、得点調整が行われた。

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《田村麻里子》

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