小学生の家庭学習、デジタル教材使用率55%

 小学生の約55%が、家庭学習でデジタル教材を使用していることが2025年5月8日、新興出版社啓林館の調査結果から明らかとなった。デジタル教材を使う理由は「楽しく学べるから」との回答がもっとも多かった。

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「お子さんは家庭学習でデジタル教材を使用していますか」
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 小学生の約55%が、家庭学習でデジタル教材を使用していることが2025年5月8日、新興出版社啓林館の調査結果から明らかとなった。デジタル教材を使う理由は「楽しく学べるから」との回答がもっとも多かった。

 「小学生の家庭学習におけるデジタル教材の活用に関する調査」は、GIGAスクール構想を背景に、タブレット学習やデジタル教材の普及が進む中、小学生が家庭学習でデジタル教材をどの程度活用しているのか、そのメリット・デメリット、課題などを明らかにするために実施された。対象は、小学生の子供をもつ20代~50代の保護者327名。調査期間は、2025年3月18日~21日。

 調査の結果、小学生の約55%が家庭学習でデジタル教材を使用していることがわかった。具体的には、「毎回使用している」が21.1%、「たまに使用している」が18.7%、「週に数回使用している」が15.9%で、これらを合計すると55%を超える。もっとも使用されているデジタル教材は「タブレット学習アプリ」で68.1%、ついで「教育用ゲームアプリ」が30.8%、「電子書籍・ドリル」が27.5%となっている。

 デジタル教材を使用する理由としては、1位が「楽しく学べるから」で37.9%、2位が「どこでも学習できるから」で34.1%、3位が「紙の教材よりわかりやすいから」で25.3%であった。これに対し、デジタル教材を使用していない理由としては、「特にない」が43.5%、「高いから」が27.6%、「目に悪そうだから」が17.2%という結果が出た。

 家庭学習でデジタル教材を使用する際の課題としては、「画面を見る時間が長くなる」が42.3%、「書く力が身につかない」が35.2%、「学習内容が記憶に残りづらい」が22.0%といった点があがった。これらの結果から、デジタル教材の使用には目への影響や書く力の低下といった課題があることがうかがえた。

 また、紙の教材とデジタル教材の使い分けについては、「紙の教材がメインで、デジタル教材は補助的に使用」が41.2%、「デジタル教材がメインで、紙の教材は補助的に使用」が19.2%という結果になった。小学生の家庭学習では、紙の教材をメインに使い、デジタル教材は補助的に使用している家庭の方が多いことが明らかとなった。

《風巻塔子》

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