聖心女子大学、5年間一貫教育を可能にする新制度

 聖心女子大学大学院は2025年7月10日、2026年度から社会文化学専攻比較文化研究領域(博士前期課程)において「早期修了学生制度」を導入すると発表した。学部4年次生が学部での学びと同時に博士前期課程1年目の学修を進める仕組みで、同専攻の全研究領域で5年間での学部・大学院一貫教育が可能となる。

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 聖心女子大学大学院は2025年7月10日、2026年度から社会文化学専攻比較文化研究領域(博士前期課程)において「早期修了学生制度」を導入すると発表した。学部4年次生が学部での学びと同時に博士前期課程1年目の学修を進める仕組みで、同専攻の全研究領域で5年間での学部・大学院一貫教育が可能となる。

 聖心女子大学大学院は1952年、日本の女子大学では唯一で初となる大学院として設置された。現在、大学院人文社会科学研究科修士課程・博士前期課程には6専攻10領域、博士後期課程には3専攻9領域があり、これまでに修士課程・博士前期課程1,031名、博士後期課程50名の卒業生を輩出している。

 「早期修了学生制度」は、学部4年次生が学部での学びと同時に博士前期課程の授業および研究指導を受け、大学院の単位取得を開始することで、学部卒業後に1年間で修士論文を執筆し、すべての学修を終える仕組み。通常、博士前期課程や修士課程は学部卒業後に2年間在籍して修了するのが標準的であり、修士の学位取得までに6年間を要するが、この制度を利用することで5年間での修了が可能となる。

 この制度を利用するためには、成績が優秀であること、3年生の2月に選抜試験を受けて合格することが必須条件となる。成績優秀で学ぶ意欲の高い学生にさらなるレベルアップとキャリアの門戸を開くことを目的としている。

 早期修了学生制度は、人文社会科学研究科の修士課程・博士前期課程において、2019年度より英語英文学専攻、2024年度より日本語日本文学専攻、2025年度より社会文化学専攻の人間関係研究領域と比較文化研究領域で導入している。

 長野美香副学長(学務・大学院担当)は「早期修了学生制度では、4年次から大学院生とともにごく少人数での授業に参加し、大学院生と切磋琢磨しつつ、学部の授業よりもさらに専門性の高い学びを深めることができます。この経験と知見とにより、修士論文への展望を視野に入れつつ卒業論文を書くことが可能になりますので、修士課程進学後にスムーズに修士論文に取りかかることができます。学費、その後のキャリア等において、この制度のメリットに魅力を感じる学生は積極的に利用してもらいたいと考えています」とコメントしている。

 聖心女子大学大学院では、今後も学部・大学院一貫教育構想を進め、キリストの精神に基づき高度な学術研究への道を開くとともに人格を陶冶し、深い学識を備えた創造性豊かな教育・研究者、高度な専門的職業人、および幅広く社会に貢献できる指導的人材の養成を通じて、人類の文化の発展と福祉の向上に寄与していくとしている。

《吹野准》

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