2025年の夏休み、全国各地の海や川で水の事故が相次いでいる。河川財団の調査によると、子供の水難死亡事故の61.8%が河川と湖沼池で発生している。身近に潜む危険を把握して、残り少ない夏休みを安全に過ごしてほしい。
河川財団では全国の河川等に関わる水難事故に関するデータを独自に収集分析したスライド資料「no more水難事故2025」を公開している。このデータによると、3歳から14歳までの多くの年齢における不慮の事故の死因のうち、「交通事故」についで多いのが「溺水(屋外):海・川・池などの自然の水域」。特に夏休みの午後の時間帯に集中して多く、毎年、約20~100人の子供が犠牲となっていることがわかった。
こども家庭庁によると、子供が溺れる事故を経験した保護者の8割以上は、「悲鳴や助けを求める声が聞こえなかった」と言うそうだ。実は溺れる時、子供は声を出さず、静かに沈むことがわかっている。また、たった3cm以上の深さがあれば、乳幼児は溺れる可能性があるという。
政府広報オンライン「水の事故を防ごう!海や川でレジャーを楽しむために知っておきたい安全対策」、こども家庭庁「水の危険は近くにあります、みんなで危険回避!」では、「水の事故」の対策などをまとめている。また、河川財団のWebサイトでは、2003~2024年の22年間に、さまざまな状況で発生した水難事故のうち、新聞記事やWebニュース情報から把握できた3,399件の河川等水難事故の内容と事故発生地点の位置情報をマップで確認できる。
猛暑が続く今年の夏休み、我が家でも子供同士で川へ遊びに行くと約束してきたことがあった。今回は事前に把握できたが、うっかりすると、親の知らぬ間に子供だけでということにもなりかねない。夏休みも残りわずか。これを機に、子供と一緒に、身近な場所の危険を把握しておきたい。