「貸与型」奨学金…JASSO・東京都育英資金・国の教育ローン<2016年最新版>

 日本学生支援機構によると奨学金貸与事業における貸与人員は134万人、年間事業費は1兆1千億円もの規模にのぼっており、教育の機会を得るための大切な事業となっていることがうかがえる。今回は「貸与型」について紹介したい。

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 日本学生支援機構によると、奨学金貸与事業における貸与人員は134万人で、年間事業費は1兆1千億円もの規模にのぼっており、教育の機会を得るための大切な事業となっていることがうかがえる。奨学金制度には返還の必要のない「給付型」と返還が必要な「貸与型」があり、今回は募集人数が多いものを中心に、「貸与型」について紹介する。

【日本学生支援機構(JASSO)】
・第一種
対象者:国内の大学院・大学・短大・高等専門学校や専修学校に在学する生徒・学生
内容:国公立で自宅通学の場合、月額30,000~45,000円となっており、学校種別・自宅通学、自宅外通学により金額が異なる。高校などに在学中に申し込む「予約採用」と進学後に申し込む「在学採用」がある。在学採用の奨学金の基準は、4人世帯で私立・自宅通学の場合、年収が824万円までの優れた学生・生徒に無利息で貸与する。

・第二種
対象者:国内の大学院・大学・短大・高等専門学校(4・5年生)や専修学校に在学する生徒・学生
内容:国公立・私立を問わず、大学では月額30,000~120,000円のうち5種類の貸与月額から選択することができ、利息は年3%を上限として在学中は無利息となる。選考基準は第一種より緩やかな基準で、より広く利用できるとされている。また、第一種同様「予約採用」「在学採用」がある。

・入学時特別増額
対象:一種・二種の該当者で日本政策金融公庫「国の教育ローン」を利用できなかった世帯の学生
内容:第一種・第二種奨学金に加え、入学月の奨学金月額に一時金として100,000円~500,000円のうち5種類から選択する。入学前の貸与ではないので注意が必要。

【東京都私学財団】
・東京都育英資金
対象:都内に住む高校・高等専門学校・専修学校に在学する生徒と中学3年生
内容:高校で国公立の場合、月額18,000円、私立では月額35,000円が正規の修業年限まで貸与が続く。在学生を対象にした「一般募集」と家計の急変があった場合に受け付ける「特別募集」、そして高校進学へ向け準備をしたい中学3年生を対象にした「予約募集」があり、貸付終了時に第二連帯保証人を立てられるなど9つの申込み資格を有した生徒に無利息で貸付する。

 そのほか、日本政策金融公庫の教育一般貸付(国の教育ローン)では年収の制限なども緩和されており、幅広い学校種に使用できる。定期代やパソコン購入などさまざまな用途に対応しており、日本学生支援機構の奨学金との併用も可能だ。

《田邊良恵》

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