【大学入学共通テスト2021】特例追試にセンター活用、第2日程意向調査に着手

 2021年度(令和3年度)大学入学共通テストの特例追試験にセンター試験の緊急対応用問題を活用することについて、文部科学省の萩生田光一大臣は2020年7月3日、「受験機会の確保が重要」との考えを示した。高校3年生を対象に7月から、第2日程の意向調査にも着手する。

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萩生田光一文部科学大臣の会見
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 2021年度(令和3年度)大学入学共通テストの特例追試験にセンター試験の緊急対応用問題を活用することについて、文部科学省の萩生田光一大臣は2020年7月3日、「受験機会の確保が重要」との考えを示した。高校3年生を対象に7月から、第2日程の意向調査にも着手する。

 2021年度大学入学共通テストは、第1日程「1月16日・17日」のほか、新型コロナウイルス感染症の影響に伴う学業の遅れを在学する学校長に認められた者および第1日程試験の追試験を受験する者を対象に第2日程「1月30日・31日」を設定。第2日程の追試験として特例追試験を「2月13日・14日」に実施する。

 2021年度大学入学共通テスト実施要項では、特例追試験について「大学入学共通テスト問題作成方針によらないものとする」と記載。新型コロナウイルス感染症の影響に伴う学業の遅れに対応できる選択肢を確保するため、当初計画より多い3日程としたことに伴い、特例追試験は大学入試センター試験の緊急対応用問題をベースに出題されることになっている。

 7月3日に会見した萩生田大臣は、特例追試験で活用される大学入試センター試験の緊急対応用問題について、「入試センターの専門家の皆さんが時間をかけて積み上げてきた設問で、高校での学習の成果を評価するには十分なもの」との認識を示したうえで、「受験生の受験機会を最大限に確保することが重要」と語った。

 大学入試センター試験と大学入学共通テストとでは、出題の形式やコンセプトが異なるのではとの指摘に対しては、「一番大事なのは、センターか共通テストかというテストの名前よりも学習指導要領」とし、高校3年生が学んできた範囲の中で出題することを強調。「不利益を被るようなことがない制度設計になっている」と述べた。

 また、萩生田大臣は大学入学共通テスト第2日程の意向調査を7月から全国の高校を対象に実施する方針も明らかにした。現役高校生は、学習の遅れを理由に第2日程を選ぶことが可能であることから、試験当日の混乱を避けるため、第2日程を選択する受験生の数を把握し、会場準備などに生かす考えを示した。

《奥山直美》

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