2026年度の中学受験を目指すご家庭は、そろそろ第一志望校・併願校を決定する時期だろう。
リセマムでは昨年に引き続き「中高6年間一貫教育を考える会」と連携し、お勧めの私立中学校をピックアップ。同会が発行する『とっておきの私立中学校』の中から抜粋して、注目校の魅力をお伝えしていく。
本記事でご紹介するのは、足立学園中学校。東京都足立区にある中高一貫の男子校だ。学校長・瀬尾匡範先生からのメッセージの他、特色のある学び方、海外留学制度等を紹介する。
建学の精神「質実剛健 有為敢闘」
「質実剛健 有為敢闘」は、誠実でたくましく、世のため人のためになり、最後までやり遂げる人材育成を目指したものです。これをもっと分かりやすく置き換えると、志をもって社会に貢献できる人材(人財)を育てていくことだと考えています。そこで、「志(こころざし)」を共に育むという言葉の、「志共育」に私たちは取り組んでいます。
「何のために学ぶのか?」「何がしたいのか?」「何を成し遂げたいのか?」私たちはいつも生徒たちに問います。そして生徒たちも足立学園の生活の中で常に自分に問いかけるようになります。芯にあるのは志です。ひとりひとりが心の奥底にもっている夢や志を引き出し、その芽を伸ばしていくのが教師です。育てるのではなく、自ら育つ人を作っていくことが、最も優れた人財育成法だと信じています。生徒自身に目標が見えないままどんなに知識を詰め込んでも、本当の力は出ません。自分からもっとやる気が湧き上がる理由=志を見つけられるような日々を提供するのが、足立学園なのです。
志共育、守破離のステップによる成長、探究型の学びなどを通して、 生徒たちは自尊心、自信、自負心、 自己肯定感の4つの力=「4J」を高めていきます。
足立学園では、「自ら学び心ゆたかにたくましく」という教育目標を胸に、志をもち、自ら将来を切り拓いていける全人教育を行っていきます。

どういう学び方をするの?
「守破離」とは、千利休の訓をまとめた『利休道歌』にある、「規矩作法守りつくして破るとも離るるとても本を忘るな」を引用したものです。私たちはこれを教育の3つのステップとして志共育の軸においています。
「守」は基礎基本。教え・型・技を忠実に守り、確実に身につける1つ目のステップ。「破」は発展。他の教え・型・技についても考え、良いものを取り入れ、発展させる2つ目のステップ。そして「離」は自修自得。教えや型から離れ、独自の新しいものを生み出し確立させる3つ目のステップです。基礎や型をつくり、発展させ、そしてその型を破って自分のものを組み立てられるようになっていきます。
学習、教育、課外活動、行事など学校生活のあらゆる場面で、この3ステップを経て生徒たちの学びと成長を促すプログラムを用意しています。


多彩な海外留学制度は7種類
どんな社会でも人に敬を払って協働できる人に育ってほしい、志を育むきっかけにしてほしいと、海外研修の機会を多く用意しています。すべて希望者制です。
中1から参加できる「オーストラリア・スタディーツアー」は、夏期休暇の2週間、先輩とペアでホームステイをしながら、現地の学校生活を体験できるため、英語に自信がなく不安な生徒も安心して参加できます。中3~高2対象には、イギリス・アフリカ(タンザニア)・ラオスがあります。
特に、アフリカとラオスのスタディーツアーはオリジナルで、同校が自慢とするプログラムです。アフリカでは、現地の学校への短期留学、伝統文化の体験、サファリツアーや農業体験、現地部族との交流を行い、衝撃の連続なのだそうです。ラオスでは、現地で働く日本人や現地校との交流、障がい者施設でのサポート、少数民族との交流、世界遺産での托鉢体験など、こちらも貴重な体験ができます。英オックスフォード大学(ハートフォードカレッジ)への特別留学は、現在ケンブリッジ大学に変更となっていますが、「離」のプログラムとして設けているハイレベルのプログラムです。高1の「ターム留学」は、オーストラリアまたはカナダで実施しています。


学校概要
所在地:東京都足立区千住旭町40-24
アクセス:JR常磐線・東京メトロ千代田線・日比谷線・半蔵門線・東武スカイツリーライン・つくばエクスプレス「北千住駅」東口徒歩1分または京成線「京成関屋駅」徒歩7分
電話番号:03-3888-5331