こども家庭庁は2025年11月14日、子供の不慮の事故を可能な限り防ぐための啓発資料などをまとめたリンク集を公開した。睡眠、食事、送迎バスといった不慮の事故が起こりやすい場面ごとに情報を整理し、動画や資料でわかりやすく情報発信している。
国内では窒息や溺水など、不慮の事故によって、14歳以下の子供が毎年およそ200人亡くなっている。こども家庭庁は、こうした事故を未然に防ぐため、関係府省庁と連携し「こどもを事故から守る!プロジェクト」を推進している。
今回作成されたリンク集は、保護者や教育・保育関係者をおもな対象として、不慮の事故が起こりやすい場面別で掲載。「子供の事故防止全般」「睡眠」「食事」「水遊び」「熱中症」「さまざまな場面」「送迎用バス」「教育・保育施設等における事故防止ガイドライン、事故報告集計等」「教育・保育施設等における事故防止のための調査研究」の9項目に分け、資料と動画で情報を提供している。
たとえば、「食事」の場面では、「子供の食べ物の事故を減らすために注意すべき食品とは?」「具体的な加熱方法」「食事の際の誤嚥事故防止対策-眠ってしまった子供への対応」「乳幼児の子供の発達状況にあわせた安全な食事提供のために」の4つの動画を公開。このほか、資料集として、教育・保育施設等における誤嚥事故防止のための食材整理表などを掲載している。
子供は年齢月齢によらず、普段食べている食材でも窒息につながる可能性がある。過去に事故が発生した食材例として、ナッツ・豆類(ピーナッツなど)、ミニトマト(プチトマト)、白玉団子、ぶどうなどがあげられている。食事の際には、食材の形状・かたさ・与え方や介助の方法などに配慮し、子供のようすを共有・観察することが重大な事故の防止につながる。
こども家庭庁は、すべての子供が健やかに成長できる安全・安心な環境を提供することを政策の基本とし、教育・保育施設や家庭のほか、インターネット空間において、さまざまな角度から子供の安全を守るための対策を推進。子供の不慮の事故を防ぐための啓発資料等リンク集は、同庁のWebサイト(政策>こどもの安全)に掲載している。

