【高校受験2022】大阪府公立高入試<国語>講評…標準~易化

 2022年3月9日(水)、令和4年度(2022年度)大阪府公立高等学校入学者選抜のうち、一般入学者選抜の学力検査が実施された。リセマムでは、成学社(開成教育グループ)の協力を得て、「国語」の講評を掲載する。

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【高校受験2022】大阪府公立高入試<国語>講評
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 2022年3月9日(水)、令和4年度(2022年度)大阪府公立高等学校入学者選抜のうち、一般入学者選抜の学力検査が実施された。2022年3月5日に発表された全日制の学校別の競争率(志願倍率)は、北野(文理)1.35倍、大手前(文理)1.29倍など。全日制課程普通科(単位制高等学校を除く)を設置する高等学校は、普通科が募集人員2万896人に対し2万3,380人が出願し、競争率は1.12倍。専門学科は募集人員8,963人人に対し1万79人が出願し、競争率は1.12倍。

 リセマムでは、開成教育グループの協力を得て、「国語」の講評を掲載する。このほかの教科(全5教科)についても、同様に掲載する。

大阪府<国語>講評
(開成教育グループ 提供)



C問題 昨年度より易化


大問1 論説文 難 
大問2 古文  標準
大問3 漢字の読み書き 標準
大問4 論説文 やや難

B問題 昨年度並み


大問1 論説文 難 
大問2 古文  標準
大問3 漢字の読み書き 標準
大問4 随筆  やや難

C問題


 昨年に引き続き、易化。記述説明問題の指定字数をみると、2021年度が140字で前年度から40字減少したのに続き、今年度も45字以内の記述が2題だけで90字とさらに減少となっている。要点をおさえた要約的な記述が求められる点は昨年度と同様であるが、1問あたりの最長記述字数が、前年度の60字以内から今年は45字以内へと昨年からさらに大幅に短くなっており、その分解きやすくなった。古文の出典は、「古今著聞集」で、例年の傾向通りの和歌の引用を伴った文章となっている。言語事項では慣用句の問題が出題されている。作文は、資料読み取りをもとにした条件作文という形式は前年度と同じであったが、「国語に関する世論調査」のデータをふまえてこれからの時代に必要だと思う言葉と知識や能力等について書かせる問題であったが、複数の視点を必要とせず、ひねりのないストレートな出題になっている。

B問題


 難易度は例年並みで、標準的な出題。読解問題の随筆が昨年に引き続いての出題となった。論説文では都市空間を題材としてC問題と遜色ない程度の抽象度の高い文章が取り上げられている。また、随筆では和歌が取り上げられたことと、公立入試でよくみられる形式の会話文を読み取る形式の問題が出題されている。記述問題の字数は昨年とほぼ変化していない。古文も、昨年同様随筆からの出題であったが、歴史的仮名遣いの読み取りなどを含む基本を重視した問題であることも昨年と変わっていない。一昨年出題されていた漢文の返り点の問題が、本年度も出題された。作文に関しては、海外に在住している外国人を対象に行ったアンケートをもとにどのような日本の文化財や伝統文化を伝えたいかを書くという、前年度のようにC問題の形式を取り入れておらず、また比較的思いつきやすいテーマであったため、例年に比べて取り組みやすいものであった。

大阪府公立高入試・講評(提供:開成教育グループ)


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 このレポートは令和4年3月10日(木)に開成教育グループが作成したもの。

協力:開成教育グループ

《編集部》

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